特集インタビュー

地方連合構想のロゴ

北海道の街を拓く
新たな連携が生む未来

北海道の街づくりを担うアルファコート株式会社が、新たな成長戦略として「地方連合構想」へ参画しました。
同社の取締役副社長の樋口千恵氏と、川村翔氏に企業の成長と地域の未来を見据えた取組みについて伺いました。

札幌における保有不動産「三冠」の強み

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まず、アルファコート株式会社についてご紹介をお願いします。

樋口

当社は2004年に設立し、北海道を拠点に不動産開発・管理・賃貸事業を行っています。昨年20周年を迎えましたが、近年は広告活動も強化し、認知度向上に努めてきました。また札幌市内の土地保有面積、建物保有面積、建物保有棟数でそれぞれ1位となる三冠を5年前から連続で達成しています。現在は、年間30から40棟のレジデンスを開発し、入居率促進に向けた広告展開を予定しています。
札幌ではオリンピック誘致がなくなり、新幹線の延伸も延期されるなど環境の変化はありましたが、札幌は約50年前の冬季オリンピックを機に開発が進んだ街でもあります。そのため、ちょうど今は街が生まれ変わるタイミングでもあるので、環境変化にかかわらず再開発は進んでいます。
北海道内のデベロッパーは、分譲マンションだけ、商業施設だけというように特化型の企業が多い傾向です。当社のアセットタイプは賃貸マンション、商業施設、ホテル、オフィスと幅広く、再開発事業の施行や官民連携での公共施設整備も行うなど、バランスよく事業を展開することで、安定した収益基盤を築きながら、攻めの事業を展開することを重視しています。

樋口千恵氏

地方の強みを活かした成長戦略

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「地方連合構想」について、どのような印象を持たれたでしょうか。

樋口

まず「地方から日本を強くしていく」という理念は、地方のデベロッパーとして一番心に刺さる言葉ですし、強く共感します。
地方のデベロッパーが単独でできることには限りがありますし、地方が連合することは魅力的な取組みだと思います。

樋口氏の画像

樋口千恵氏

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サポート会社に参画しようと思った理由について、お聞かせください。

樋口

地方のデベロッパーとして、どのように成長を続けていくかを考えると長期的な視点での事業展開が必要です。地方連合構想により地方都市が協力し、地域ごとの強みを活かしながら持続可能な発展を目指す方針は、当社の成長戦略とも合致しました。
さらに上場リートの知見を学びながら、資産の証券化を視野に入れた事業展開をすることで、より効率的かつ持続的な経営が可能になると考えました。

グラフの画像

人的交流で得られるノウハウ

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実際に参画してみての印象はいかがでしょうか。

川村

地方都市の中だけで仕事をしていると、人的ネットワークの広がりを得る機会は少なくなってしまいます。今回の参画により人的交流の一環として、マリモ地方創生リート投資法人の資産運用会社へ出向し、約1年間、実際の業務に携わるなかで上場リートの運用方法や、高く評価される物件についての知見を得られたことは貴重な経験となっています。

川村翔氏

川村翔氏

また、物件の運用においても、賃料を高めることと、支出を減らしていくことで、NOIを上げていくことが求められます。当社では実施してこなかった施策を実践し、成果として現れる過程を目にすることができました。そこで得た知見を社内でも共有することで、適切な開発・運用に繋げていきたいと考えています。

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参画によるメリットをどのように感じていますか。

樋口

地方都市のみの事業では、良くも悪くも“大家業”としての視点になりがちです。アセットマネジメントの考え方に基づいた事業展開をする上で、人的交流は大きな学びの場となっています。地方のデベロッパーとして、上場リートの基準に沿うような物件開発を行うためには、従来の手法とは違う考え方も必要です。例えば、物件の長期的な価値の維持や、証券化を視野にいれた開発計画のノウハウを得ることができるのは大きなメリットです。

地域密着だからできる物件開発

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サポート会社としての具体的な取組みについて、お聞かせください。

樋口

当社の主な役割は、マリモ地方創生リート投資法人に対して、優良な物件の提供を行うことです。北海道内での物件供給のパイプラインとして、地域に根ざした情報収集や開発ノウハウを活かし、上場リートに適した物件を厳選して紹介しています。これは地方デベロッパーとしての強みを活かせる部分であり、投資家の皆様にも安定した価値を提供できるポイントだと考えています。物件の取得だけでなく、取得後の運営サポートも重要な役割です。取得した物件の管理体制の強化や、テナントの調整、新たな入居者の誘致など、安定的な運用に向けたサポートを実施しています。地域に密着した企業だからこそ、テナントニーズを把握し、適切な運営方針を提案できる強みを発揮しています。
北海道エリアでの取組みをさらに強化し、成功モデルを確立することが当社には求められていると思います。その成功事例をもとに、全国の他の地域とも協力しながら、より広範な地方連携へと繋がっていけばと考えています。

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最後に本投資法人の投資主の皆様へのメッセージをお願いいたします。

樋口

北海道の不動産市場は、今後も発展の可能性を持っています。私たちアルファコートは、マリモ地方創生リート投資法人との連携を通じて、より価値の高い物件を提供し、投資主の皆様にとっても魅力的な投資先となるよう努めてまいります。