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決算・運用状況のご報告
(資産運用報告)

特集

Special Interview

今までの経験とネットワークを活かし、
ポラリス及びスターアジアグループの
成長に寄与していきます。

ポラリス・ホールディングス株式会社
代表取締役社長

辻川 高寛

スターアジア不動産投資法人保有のホテルを多く運営するポラリス・ホールディングス株式会社の代表取締役社長の辻川さんをお迎えして、足元のホテル市場の環境なども併せて伺って参りたいと考えております。

Q

まず、辻川社長の略歴などを簡単にご紹介頂けますでしょうか?

A

ポラリスには2023年2月に入社し6月に代表取締役に就任致しました。それ以前は、JLLにおけるホテル部門の事業部長を務めており、ホテルに関する売買仲介やAM業務を統括していました。それ以前は、ジャパン・ホテル・リート投資法人などでホテルアセットの投資・アセットマネジメント業務に従事しておりました。これまで20年超ホテルに関するビジネスに携わって参りましたので、その経験とネットワークを活かしポラリス及びスターアジアグループの成長に寄与していきたいと思います。

Q

次にポラリス・ホールディングスの会社概要についてご紹介頂けますでしょうか?

A

現在日本国内で34ホテル(約6,300室)、フィリピンにて14ホテル(約2,400室)計8,700室のホテルを運営しています(※運営予定のホテル含む)。国内においては、当社の自社ブランドであるKOKO HOTEL、世界で4,200軒以上展開されているベスト・ウェスタン、東北地方で運営中のバリュー・ザ・ホテルの3ブランドで展開しています。コロナ禍においても運営ホテルの拡大を実現し、国内の運営客室数は2020年3月末から足元では2倍程度まで増やすことが出来ました。今後も運営ホテル数・エリアを拡大しポラリスのブランドの認知度向上とスケールメリットの強化を図っていく予定です。また、スポンサーからの資金的サポート、運営委託契約や変動賃料型のホテル契約形態の増加等により財務基盤も大きく改善され、今後の成長に資する新規案件・マーケティング・人材等への投資が可能となっています。また、セールス&マーケティング、レベニューマネジメント(RM)などの業務を本社で一括管理し機動的にアクションが取れることもポラリスの強みであり、運営ホテルの特性に合わせてシングルルームのツイン・ダブル化、インバウンドの団体へのセールス強化、タイムリーなRMの実施等の収益最大化施策を進めています。

Q

多くの投資家の皆様からの質問で、足元のホテル従業員の確保、また人件費とエネルギーコストの上昇による運営コストの増加を心配する声がある中で、ポラリス・ホールディングスの対応状況について教えて頂けますでしょうか?

A

従業員の確保、及び人件費を始めとするコストの上昇は足元の課題と認識しています。ただ、コロナ禍を経て培うことが出来たシフト効率化・マルチタスク化の実践によりホテル一棟あたりのスタッフ数を最適化することで、少人数での運営が実現できております。また、運営ホテル数の増加に伴い人材も拡充出来ましたので、ホテル・エリア間で人材を融通しながら人繰りの状況をコントロールしています。人件費以外のコストについても、チェーンホテルの強みを活かし多様な清掃・リネン・BM会社等の取引先から最適な条件を設定し、コスト上昇のインパクトを抑える施策を実施しています。加えて、一部のホテルではレストランスペースの多目的スペース化やテナント化、或いは業務委託の活用を行い、床効率の最大化、収益の安定性向上、人材採用リスクの低減を図るなど、プロアクティブなホテル運営を実施しています。

Q

今後のホテル収益の上昇が投資家のコンセンサスになりつつありますが、ポラリス・ホールディングスとしての見通しを教えて頂けますでしょうか?

A

本年1-7月のインバウンド数は昨年度対比で急速に増加しており、2019年同期比でも65%程度まで回復してきている状況です。特に、中国以外の韓国、台湾、香港の3か国は2019年対比で90-85%程度まで回復してきています。足元では2019年対比で2割程度に留まっている中国に関しても、訪日団体旅行が本年8月から解禁されたことで、今秋以降徐々に宿泊需要の底上げへ寄与することを期待しています。日本の観光立国としての再スタートは今後もホテル業界の更なる成長にとって非常に期待出来るファンダメンタルと捉えています。

Q

コロナ禍前と後でホテル利用者のニーズの変化というものはありますでしょうか?

A

インバウンドに関しては、これまで以上に少し広めで高価格帯の客室のニーズが増加していると感じています。また、コロナ禍前よりも宿泊日数の長いお客様も増えており、キッチンや洗濯乾燥機が備わっている中長期滞在に適したホテルへの人気も高まっています。足元の消費単価・滞在日数の増加というトレンドを着実に捉えられるよう、ホテルラインアップの更なる拡充も図っていきたいと思います。

Profile

名前

辻川 高寛(つじかわ たかひろ)

経歴

不動産運用会社に従事した後、2012年ジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズ株式会社入社 運用本部アクイジション部長、2020年ジョーンズ ラング ラサール株式会社入社 執行役員 ホテルズ&ホスピタリティ事業部長の歴任を経て、2023年ポラリス・ホールディングス株式会社 代表取締役社長に就任。

新規取得物件(ホテル)

HTL-10

KOKO HOTEL 銀座一丁目

建築時期

2014年10月29日

HTL-11

KOKO HOTEL 札幌駅前

建築時期

2015年10月20日

HTL-12

KOKO HOTEL 福岡天神

建築時期

2007年8月20日

HTL-13

KOKO HOTEL 広島駅前

建築時期

2019年12月17日

HTL-14

KOKO HOTEL 鹿児島天文館

建築時期

2019年4月19日

HTL-15

フィーノホテル札幌大通

建築時期

2020年6月9日

HTL-16

ベストウェスタンプラス福岡天神南

建築時期

2020年8月31日

ポラリス・ホールディングス(スターアジアグループ)のホテル事業への取組み

  • 2023年6月末日現在、運営中のホテルは48棟、8,722室(海外のホテル及び運営予定ホテルを含む)
  • コロナ禍においても、積極的に運営ホテル数を拡大し、収益増及び損益分岐点の引下げを実現

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ポラリス・ホールディングスの展開ホテルブランド

  • KOKO HOTEL

    全国主要都市部にて
    18ホテルを運営

  • ベストウェスタン

    世界的ホテルブランドとして
    全国主要都市部で9ホテルを展開

  • バリュー・ザ・ホテル

    東北地方にて5ホテルを展開

  • Red Planet Hotels

    フィリピンにて14ホテルを展開