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就任にあたって、投資主の皆さまへメッセージをお願いします。
このたび執行役員に就任いたしました中村でございます。平素より本投資法人をご支援くださっている投資主の皆さまに、まずは心より御礼申し上げます。
本投資法人は上場以来、太陽光発電設備を主たる投資対象として、持続可能な社会の実現と投資主の皆さまへの安定的なリターンの提供に努めてまいりました。私は、培った国内外のインフラ・再生可能エネルギー投資の現場経験を活かし、ポートフォリオの拡大と質的向上、ならびに資本効率の一層の改善に取り組んでまいります。
同時に、脱炭素の推進・電力の安定供給・地域との共生といった社会的課題の解決にも資する運用を追求し、持続的な成長と投資主価値のさらなる向上に粘り強く取り組みます。環境・市場の変化が大きいなかにあっても、透明性の高い開示と丁寧な対話を重んじ、長期的なリターンの最大化に努めてまいります。
引き続きのご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
第16期(2025年上期)の運用環境をどのように見ていますか。
第16期(2025年1月~6月)は、全般的に天候に恵まれ、日射量自体は良好に推移いたしました。しかしながら、特に3月から5月にかけて、出力制御の影響が想定を上回る水準で発生し、発電量が予想を下回る結果となりました。これにより、発電量に連動して収受する賃料収入にも影響が及び、営業収益の面でマイナス要因となりました。
本投資法人といたしましては、出力制御の影響を可能な限り軽減するため、九州電力管内を中心に「オンライン出力制御装置」の導入を進めてまいりました。これにより、制御時間の短縮と、発電停止の最小化が図られています。今後も、他地域への展開を含め、対策を継続してまいります。
一方で、第16期はポートフォリオの拡大にも着実に取り組んだ期となりました。第16期中には、広島県の「CS広島市鈴張発電所」と栃木県の「CSさくら市喜連川発電所」の2件を新たに取得し、保有資産数は34物件、パネル出力は246.3MWへと拡大いたしました。これらの新規取得により、ポートフォリオ全体の分散が進み、大型案件への依存度も低下しています。
こうした運用環境の中、利益超過分配金を一部活用することで、総分配金を当初予想水準で確保することができました。今後も、安定したリターンの還元を最優先に、運用基盤の強化と資産の質的向上に注力してまいります。
今後の成長戦略の方向性(外部・内部)を教えてください。
本投資法人の成長戦略は、引き続き「外部成長と内部成長の両輪」で進めてまいります。
まず外部成長については、引き続きスポンサーであるカナディアン・ソーラー・グループの開発力とパイプラインを最大限に活用しつつ、第三者開発案件の取得も含めて、ポートフォリオの着実な拡大を図ってまいります。
特に近年では、固定価格買取制度(FIT)からの移行が進む中で、FIP制度やCPPA(企業との長期電力売電契約)といった新たな売電スキームを採用する非FIT型案件の重要性が高まっており、本投資法人としてもこうした案件の選別と取得に注力していきます。パイプラインには、すでにこうしたスキームに対応した発電所が複数控えており、今後の展開が現実的なフェーズに入ってきたと感じています。
一方で、内部成長の取り組みも一段と進化させてまいります。これまでも、予防保全・監視体制の強化・設備改善などを通じて、ポートフォリオの発電パフォーマンス向上に努めてきましたが、今後はさらに、蓄電池の併設やFIP制度への移行を組み合わせた運用スキームも検討し、出力制御の影響を受けにくい収益モデルの確立を目指します。
また、パフォーマンスの低い資産の入れ替えや、設備のリパワリングといった既存資産のバリューアップ施策も検討しており、これらを通じて1口あたり利益分配金(EPU)の着実な積み上げを図ってまいります。
本投資法人は、太陽光に特化した運用ノウハウと、スポンサーグループの総合力を活かしながら、資産の量と質の両面での成長を追求してまいります。環境変化を着実に捉え、次のステージに向けた進化を着実に実行してまいります。
社会課題の解決に、本投資法人はどう貢献していきますか。
本投資法人は、投資主の皆さまへの安定したリターンの提供とあわせて、社会的課題の解決にも資する運用を追求しています。なかでも、本投資法人が重点を置いているのは「脱炭素の推進」「電力の安定供給」「地域との共生」の3点です。
まず脱炭素の推進という観点では、再生可能エネルギー由来の電力供給を通じて、日本の温室効果ガス排出量削減に継続的に貢献しています。第7次エネルギー基本計画で掲げられた「2040年時点での温室効果ガス73%削減(2013年度比)」という目標に対し、インフラファンドとしてどのような形で関与できるかを常に意識し、ポートフォリオ起因のCO₂削減量の可視化や情報開示の高度化を進めてまいります。
次に電力の安定供給においては、出力制御の抑制に向けた運用改善や、オンライン出力制御装置の導入、さらには蓄電池の併設によるピークシフトへの対応などを通じて、再エネ比率の上昇に伴う系統運用の負荷軽減にも寄与してまいります。将来的には、FIT制度からFIP制度への移行や、蓄電設備の併設など、より柔軟で市場と整合的な発電モデルへの移行も検討し、持続可能な再エネ活用の一翼を担っていく方針です。
そして地域との共生については、発電所を展開する各地域において、地元事業者との連携によるO&M業務の実施、景観や安全への配慮、住民との丁寧な対話・情報発信などを通じて、地域社会との信頼関係の構築を大切にしています。発電事業を通じて地域雇用や税収にも一定の貢献ができるよう、今後も取り組みを重ねてまいります。
これらの活動は単に社会的責任を果たすという意味にとどまらず、リスク低減や収益の安定化を通じて、結果的に投資主価値の向上にもつながるものと考えています。今後も、社会的価値と経済的価値の両立を目指し、持続可能なインフラ投資法人としての責任を果たしてまいります。
投資主の皆さまとのコミュニケーションについて。
本投資法人では、中長期的な投資主価値の最大化のためには、投資主の皆さまとの継続的で誠実な対話が不可欠であると考えています。私たちは、運用状況に関する透明性の高い情報開示と、双方向のコミュニケーションの深化を重視しています。
その一環として、決算説明会・運用状況報告書・IRミーティング等を通じた情報提供を継続的に行っており、投資主の皆さまからのご意見を真摯に受け止める仕組みの強化にも取り組んでいます。また、昨今ではサステナビリティ関連の情報開示に対する投資主様のご関心も高まっていることから、サステナビリティに関する取り組みやポートフォリオの脱炭素化に向けた定量的な報告も、段階的に拡充してまいります。
さらに、国内外の機関投資家・個人投資家の双方に対して積極的なIR活動を行うことで、多様な投資家基盤の形成と投資口の中長期的な安定性向上を目指しています。
本投資法人は今後も、わかりやすく、誠実で、実効性のある情報開示を追求し、投資主の皆さまと信頼に基づく関係を築いてまいります。


