第15期 決算・運用状況のご報告(資産運用報告)

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成長途上にある日本の
再生可能エネルギー市場を支える
リーディング投資法人として

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人 執行役員
カナディアン・ソーラー・アセットマネジメント株式会社
代表取締役社長

柳澤 宏

第15期の運用実績についてご教示ください。

第15期は前半の7月~9月は天候にも恵まれて比較的発電が順調だったものの、10月および11月の天候が不安定だったため、通期での実績発電電力量が予想発電電力量対比で98.27%となった結果、営業収益は 4,455百万円と期初予想に対して22百万円下回りました。一方、営業費用では予算対比での工事額の減額、外注費を中心にコストを一定程度抑えたことにより、営業利益は1,686百万円と期初予想を42百万円上回りました。営業外損益において、主に受取保険金を計上したことにより経常利益は1,453百万円と期初予想を67百万円上回りました。その結果、当期純利益は1,452百万円と期初予想を67百万円上回ったことから、1口あたり利益分配金は期中に実施した自己投資口の取得および消却の効果(123円)を含め、期初予想比で235円を増額し3,301円となりました。利益超過分配金については一部発電所での工事費用に掛かる償却期間に関する税務、会計計上の不一致に起因して9円を計上し、一口あたり分配金合計は期初予想比244円増額の3,310円となりました。

第7次エネルギー基本計画および今後の運用方針への影響についてご教示ください。

2024年度は、3年に一度のエネルギー基本計画の発表が予定されており、2024年12月にはその途中経過として、「第7次エネルギー基本計画(原案)」が公表されました。その中でエネルギー安定供給と脱炭素を両立する観点から、再生可能エネルギーの主力電源化とバランスのとれた電源構成を目指す方針が示され、今回新たに2040年度の電源構成見通しが発表されました。具体的には、総発電電力量に占める再生可能エネルギーの構成比率は4~5割程度とされ、火力発電を上回る最大比率を占めることが示されました。また、総発電電力量についても3年前の第6次エネルギー基本計画発表時の2030年度見通し(9,340億kWh)と比較し、2040年度見通しは1.1~1.2兆kWhと大幅に増加しています。2023年度実績において再生可能エネルギーの比率は22.9%でしたが、発電電力量は2,253億kWhに対して、太陽光発電電力量は965kWhとなっております。一方で、2040年度の再生可能エネルギー発電量は約4,400~6,000億kWh, うち太陽光発電電力量は2,420~3,480億kWhとなっており、2023年度実績から約2~3倍の発電電力量が期待されています。
上記計画を踏まえ、本投資法人としては政府の方針としての再生可能エネルギー、その中でも太陽光発電の拡大が果たす重要性を認識しております。昨年発表した中長期戦略に基づき、今後の資産規模拡大や将来にわたる保有資産の運用戦略を実施することにより、本投資法人は成長を目指す方針であり、これを通じて日本の再生可能エネルギーの成長にも貢献できるものと考えております。

前回発表した中長期戦略の進捗についてご教示ください。

2024年8月に発表を行った中長期戦略の中で、第一弾の施策として新キャッシュフローマネジメント方針に基づき総額約1,000百万円の自己投資口の取得および手元資金による新規資産(CS佐倉市発電所)の取得(320百万円)を行いました。具体的な効果としては、一口あたり利益分配金(EPU)は、自己投資口の取得および消却により+2.6%、新規物件取得により+0.5%の寄与となり、分配金成長を通じて投資主の皆様への貢献ができたものと認識しております。
今期以降についても、短期的な施策として市況や事業環境を踏まえた戦略的なキャッシュフローマネジメントを通じて、一口あたり分配金の成長を目指す方針です。一方で、中長期戦略で掲げているとおり、将来にわたる成長を目指して外部成長戦略、内部成長戦略それぞれについても積極的に取り組んでいくことにより、Post Fitを見据えた継続的に事業展開を行い、上場投資法人として永続的に運営を行っていく方針です。

今後の分配金の見通しについてご教示ください。

2024年8月に発表したとおり、第15期より分配方針を変更し、継続的な利益超過分配は実施せず、期初予想時点では、原則利益分配のみを行う方針としております。ただし、期初の利益分配金予想から最終的な金額が減少した場合などは総分配金が期初予想水準を維持できるように一部利益超過分配金の支払いを行います。第16期については、2025年1月に発表した物件取得に際して発生する金融費用を中心とする一時的費用のため、前期時点での予想利益分配金3,181円から減少することから、利益超過分配金283円を含めることにより総分配金水準を維持します。第16期、第17期および第18期の一口あたり予想利益分配金(EPU)の水準についてはそれぞれ2,998円、3,227円、3,309円と予想していますが、第16期の利益超過分配金を含めた分配金合計は3,181円と前期期初の水準を維持しております。このように本投資法人は今後も本質的な収益力を示す一口あたり利益分配金(EPU)の成長を目指すことにより投資主の皆様への還元を実現していく方針です。

前期に実施した自己投資口の取得および今回発表した自己投資口に取得についてご教示ください。

本投資法人は2024年8月に初めて自己投資口の取得を決定しました。これは、市場に対して現在の投資口価格が本来あるべき事業価値を反映していないというメッセージの伝達を行い、また一口あたりの利益分配金(EPU)の成長を目指すべく、手元資金の有効活用として自己投資口の取得を通じて、投資主の皆様への還元を行う目的でありました。
第15期の自己投資口の取得の実績は投資口数で11,757口、金額で999,980,500円であり、2024年12月末までに全て消却を行った結果、第15期末時点での発行済総投資口数は439,999口となりました。
前期に実施した自己投資口の取得は一口あたり利益分配金(EPU)の成長に一定の寄与を果たしましたが、第16期に入り、投資口価格は引き続き軟調な推移が継続していることから、今回も継続して自己投資口の取得を発表し、EPUの成長に加え、投資口価格の回復を企図しています。具体的な取得プランについては取得上限12,000口、取得価額上限は800百万円、買付期間は2025年2月17日~5月30日までです。今回も自己投資口取得の直接的な効果として、一口あたり利益分配金(EPU)が向上することが期待されます。