16期 決算・運用状況のご報告

投資主の皆さまへ

ご挨拶

いちごホテルリート投資法人 執行役員

石井 絵梨子

投資主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、ここに2023年7月期(2023年2月1日~2023年7月31日)の運用状況と決算概況について、ご報告申し上げます。

当期におきましては、全国旅行割を背景とした国内レジャー客の回復に加え、インバウンド旅行客の急激な回復などにより、観光・宿泊需要はコロナ前の活気を取り戻しております。本投資法人(以下「いちごホテル」)が保有するホテルにおいても、立地優位性や地域分散による効果が奏功し、宿泊需要の回復をしっかりと享受し、前年を大幅に上回る実績となりました。
いちごホテルでは、ホテルマーケットの回復を見越し、2023年3月にスマイルホテル長野をリブランドオープンしております。リブランドにあたり、賃料形態を完全固定賃料から、収益向上の取り込みを可能とする変動賃料を導入し、リブランドオープン後から現在までの賃料収入はリブランド前と比べておよそ80%上昇しております。また、同月に、ザ・ワンファイブガーデン倉敷も全館リニューアル工事を終えてリニューアルオープンしております。サービスの充実化等高付加価値ホテルをオペレーターとともに目指しており、リニューアルオープン後の稼働率は90%(前年同月比+40%)、ADRは8,291円(前年同月比+14%)と好調に推移しております。

以上のような取り組みにより、当期の決算は、営業収益1,796百万円、営業利益933百万円、経常利益722百万円、当期純利益721百万円を計上し、当期純利益は前年同期の約2倍(+99.7%)となりました。1口当たり分配金は2,831円(期初予想比+79.6%、修正予想比-0.4%)となっております。
さらに、いちごホテルでは今後のホテルマーケットの成長を見据え、2023年8月に5ホテル(コンフォートホテル大阪心斎橋(いちご心斎橋ビル)・HOTEL THE KNOT YOKOHAMA・クインテッサホテル伊勢志摩・クインテッサホテル大垣・THE KNOT SAPPORO、取得価格計150億円)をスポンサーより取得し、資産規模を547億円から698億円へ拡大させております。5ホテルの取得資金は、既存投資主様に対し、投資口価格の低下と希薄化の影響を最も低減できる増資手法として、第三者割当増資により資金調達を行いました。新規の5ホテルは、ビジネス、レジャー、インバウンドと、多様な需要の取り込みが可能であり、本取得により、いちごホテルはホテル数の増加、地域分散の進展により、成長性、安定性がさらに向上いたします。また、今回取得した、「THE KNOT」ブランドのホテルは、ビジネスホテルにもラグジュアリーホテルにも属さない、いちごがコンセプトを手掛けたライフスタイルホテルであり、いちごならではのホテルブランディングによる付加価値向上が期待できます。
日本国内の宿泊需要は、リオープンによる成長が引き続き継続されることが期待でき、中国政府による団体旅行の解禁等も追い風になることが予想されます。いちごホテルにおいても、今後期待される宿泊需要の成長を着実に取り込み、投資主価値の拡大に寄与できるものと考えております。

いちごホテルにおきましては、投資主の皆様からのご信頼とご期待に応えられるよう、これまで培ってきたいちごの「心築」技術および強力な運用体制を活用し、安定性と成長性の双方に重点を置いたポートフォリオ運営を通じて、投資主価値の最大化を図ってまいります。
引き続き変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。