証券コード 3463

投資主の皆さまへ

ご挨拶

いちごホテルリート投資法人 執行役員

石井 絵梨子

投資主の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、ここに2024年7月期(2024年2月1日~2024年7月31日)の運用状況と決算概況について、ご報告申し上げます。

当期におきましては、安定した国内の宿泊需要に加え、訪日外客数は2024年6月以降2か月連続で単月として過去最高を記録するなど、好環境が継続しました。本投資法人(以下「いちごホテル」)が保有するホテルにおいても、立地優位性や地域分散による効果が奏功し、宿泊需要をしっかりと捉えることにより、前年同期を上回る実績となりました。

いちごホテルでは、中長期的なホテルマーケットの成長を見据え、保有ホテルの賃貸借契約の満了を迎えるタイミングで、契約内容の更改やリブランドを行っております。2024年7月期においては、スマイルホテル京都四条において、安定性を一層高める観点から固定賃料を従前契約比+17%の内容にて契約更改をいたしました。契約更改後もマーケットの回復に伴い、固定賃料を超えるホテル収益が達成できており、変動賃料も成長してきております。また、2021年3月にリブランドを実施し、それに伴い契約形態を固定賃料から完全変動賃料に変更したカプセルプラス横浜においても、足元の宿泊需要の拡大により賃料収入が増加しており、2024年7月期の賃料収入はリブランド前と比較して38%増となりました。

環境に対する取り組みとしましては、各ホテルにおける消費電力について、再生可能エネルギー由来の電力契約へ切り替える活動を継続しております。当期中に7ホテルで電力契約を切り替えた結果、計16ホテルにて再生可能エネルギー由来の電力契約へ切り替えが完了しました。電力契約の切り替えが進んでいないホテルにおいては、トラッキング付非化石証書を購入することにより、保有ホテルにて消費する電力の100%を発電時に二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーにて調達しております。また、節水装置を導入した10ホテルにおいては、導入前との比較で、1人当たりの水使用量がおよそ24%節約できました。
以上のような取り組みを経て、当期の決算は、営業収益2,440百万円、営業利益1,313百万円、経常利益996百万円、当期純利益995百万円となり、8期連続増益を達成することができました。その結果、1口当たり分配金は3,040円(当初予想比+7.8%)となっております。
また、今後のさらなる成長に向けた取り組みとして、2024年12月に契約満了を迎えるネストホテル札幌駅前を、2024年12月に47億円(鑑定評価額の約1.7倍、想定帳簿価格の約2.2倍)の価格にて譲渡することを決定しております。譲渡益は約21億円となり、これによりいちごホテルは過去最高益となる見通しです。また、これに伴い1口当たりの分配金も過去最高額となる見通しです。譲渡により得た資金は成長投資資金としての活用を検討し、いちごホテルのさらなる成長につなげてまいります。

いちごホテルは、さらなる成長に向け、今後も宿泊需要の成長を着実に取り込み、これまで培ってきたいちごの「心築」技術および強力な運用体制を活用し、安定性と成長性の双方に重点を置いたポートフォリオ運営を通じて、投資主価値の最大化を図ってまいります。
引き続き変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。