第17期 決算・運用状況のご報告(資産運用報告)

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成長途上にある日本の
再生可能エネルギー市場を支える
リーディング投資法人として

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人 執行役員
カナディアン・ソーラー・アセットマネジメント株式会社
代表取締役社長

中村 博信

第17期(2025年7月~12月)の運用環境をどのように見ていますか。

まずは、投資主の皆さまには、平素より本投資法人をご支援賜り、心より御礼申し上げます。
第17期は、全般的に天候に恵まれ、日射量は良好に推移いたしました。特に7月の発電量が予想を大幅に上回ったことも寄与し、当期の実績発電量は予想比で約2.7%上回る結果となりました。これに伴い、発電量に連動して収受する賃料収入も増加し、営業収益・営業利益の面でプラスに寄与したことから、予想対比で増収増益となりました。
また、第17期はポートフォリオの拡充にも着実に取り組んだ期となりました。当期中に、茨城県の「CSつくば市高見原発電所」を新たに取得し、保有資産数は35物件、パネル出力は247.5MWへと拡充いたしました。
こうした運用環境のもと、1口当たり分配金は期初予想を417円上回る水準を確保することができました。今後も、安定したリターンの還元を最優先に、運用基盤の強化と資産の質的向上に注力してまいります。

今後の成長戦略の方向性(外部・内部)を教えてください。

本投資法人の成長戦略は、引き続き「外部成長」と「内部成長」を両輪としつつ、第18期以降はこれに「ポストFITを見据えた収益モデルの転換」を明確に重ね合わせ、安定性と成長性を両立するポートフォリオ構築を加速してまいります。
外部成長については、スポンサーであるカナディアン・ソーラー・グループの開発力・パイプラインを最大限に活用するとともに、第三者案件も含めて投資機会を選別し、規律ある拡大を図ります。とりわけ、固定価格買取制度(FIT)からの移行が進む中で、FIP制度やコーポレートPPA(企業との電力受給契約)を前提とする非FIT型案件は、企業の脱炭素ニーズの高まりを背景に拡大が見込まれ、ポストFIT期の重要な投資機会と位置付けています。
この方針を象徴する取り組みとして、当期には「CSつくば市高見原発電所」を取得し、本投資法人として初めて、FIP制度の適用を受け、かつコーポレートPPAを締結済みの案件(FIP+コーポレートPPA)をポートフォリオに組み入れました。長期コーポレートPPAにより安定した収益源の確保が期待できる点に加え、“VISION 2030”が掲げる「ポストFITを見据えた新たな収益機会の開拓」に合致するものと捉えています。
内部成長については、これまで進めてきた予防保全・監視体制の高度化、設備改善等に加え、出力制御の影響を受けにくい収益構造の確立を意識して、施策の優先順位付けを一段と明確化します。具体的には、発電停止時間の最小化や復旧対応の迅速化による発電量の取りこぼし抑制に加え、将来的な蓄電池併設、設備更新(リパワリング)や資産入替等についても、投資対効果と分配への寄与を厳格に見極めながら検討・実行してまいります。

社会課題の解決に、本投資法人はどう貢献していきますか。

本投資法人は、投資主の皆さまへ安定したリターンをお届けすることに加え、再生可能エネルギーの社会実装を通じて、社会課題の解決にも資する運用を追求しています。特に重視しているのは、①脱炭素の推進 ②電力の安定供給 ③地域との共生の3点です。

①脱炭素の推進
本投資法人は、太陽光発電所への投資・運用を通じて、再生可能エネルギー由来の電力を継続的に供給し、日本のCO₂排出削減に貢献しています。今後は、ポートフォリオがもたらすCO₂削減効果をより分かりやすく示すため、算定・開示の充実を進めるとともに、需要家の脱炭素ニーズの高まりも踏まえ、環境価値の訴求を含めた取り組みを強化してまいります。

②電力の安定供給
再エネ比率の上昇に伴い、出力制御など系統制約の影響は、運用上の重要テーマとなっています。本投資法人では、オンライン出力制御への対応、監視体制の高度化、予防保全の徹底などにより、発電停止時間を抑え、発電の取りこぼしを減らす取り組みを継続しています。
また第17期には、脱FITを見据えた取り組みとして、本投資法人として初めて「FIP制度の適用」かつ「コーポレートPPA(企業との電力需給契約)締結済み」の発電所を取得し、収益モデルの多様化を“検討”から“実行”へ進めました。将来的には、蓄電池の活用なども含め、需給・系統状況と整合的で、より柔軟な運用の可能性についても、投資対効果を見極めながら検討していきます。

③地域との共生
発電所は地域で長期に稼働するインフラであることから、安全・景観・防災の観点を含めた丁寧な運営を重視しています。地元事業者との連携によるO&Mの実施、地域の皆さまへの情報発信・対話、設備の安全性向上や災害時の対応力強化などを通じて、地域社会との信頼関係の構築に努めてまいります。
これらの取り組みは、社会に貢献するだけでなく、リスクの低減や収益の安定化を通じて、投資主価値の向上にもつながるものと考えています。今後も、社会的価値と経済的価値の両立を目指し、持続可能なインフラ投資法人としての責任を果たしてまいります。

投資主の皆さまとのコミュニケーションについて。

本投資法人では、中長期的な投資主価値の最大化のためには、投資主の皆さまとの継続的で誠実な対話が不可欠であると考えています。私たちは、運用状況に関する透明性の高い情報開示と、双方向のコミュニケーションの深化を重視しています。
その一環として、決算説明会・運用状況報告書・IRミーティング等を通じた情報提供を継続的に行っており、投資主の皆さまからのご意見を真摯に受け止める仕組みの強化にも取り組んでいます。第18期以降は、投資主の皆さまとの対話の機会をこれまで以上に増やし、より多くの声に触れ、いただいたご意見を開示内容や運用改善にも反映してまいります。
また、昨今ではサステナビリティ関連の情報開示に対する投資主の皆さまのご関心も高まっていることから、サステナビリティに関する取り組みやポートフォリオの脱炭素化に向けた定量的な報告も、段階的に拡充してまいります。
さらに、国内外の機関投資家・個人投資家の双方に対して積極的なIR活動を行うことで、多様な投資家基盤の形成と投資口の中長期的な安定性向上を目指しています。
本投資法人は今後も、わかりやすく、誠実で、実効性のある情報開示を追求し、投資主の皆さまと信頼に基づく関係を築いてまいります。引き続きのご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。