第21期 決算・運用状況のご報告(資産運用報告)

HCM安定の秘密

本投資法人についてもっと詳しく知っていただくための特集をお届けします。

オペレーター特集

ツクイ・サンシャイン横浜戸塚

変わらぬ伝統と
革新的ケアで、
心からくつろげるもう
一つの“居場所”を築く

1983年の介護事業開始から40年あまり。
いまや子会社7社を擁し、業界をけん引する
存在へと成長した株式会社ツクイ。
その豊富な実績とノウハウを注ぎ込んだ
介護付き有料老人ホーム
「ツクイ・サンシャイン横浜戸塚」が、
地域で選ばれ続ける理由とは――。

ツクイ・サンシャイン横浜戸塚
施設長

大和田 美千代

ツクイ・サンシャイン横浜戸塚
係長

關谷 修治

株式会社ツクイ
総務部 広報課 主任

吉﨑 友美

40年以上の実績とグループ内連携の力

ツクイの成り立ちと事業概要について教えてください。

吉﨑 弊社は1969年に土木業から始まり、1983年にいち早く、介護・福祉事業に参入しました。多くの介護事業者が2000年の介護保険制度開始後に参入するなか、弊社はそれ以前から介護事業を展開しており、40年以上にわたって社内に蓄積してきた知見とノウハウを強みに、質の高いサービス提供に努めています。

主力のデイサービス事業は、全国560カ所を超え、月間のご利用者数は平均5万人。事業所数・お客様数ともに、業界トップクラスの水準を維持しています。また、居住系介護サービスとしては、関東圏を中心に、介護付有料老人ホーム29施設、グループホーム51施設、サービス付き高齢者向け住宅16施設等を運営。さらに訪問介護・訪問入浴・訪問看護も一部地域を除き、365日体制で対応しており、ご自宅での安心した生活を支える体制を整えています。また自費サービスですが、暮らしサポートの「PRIMEONEケア」、冷凍弁当、トラベルサービス、ライフエンディングサポートなども幅広く手掛けています。

介護事業を展開するうえで大切にしていることは何ですか?

吉﨑 弊社は「超高齢社会の課題に向き合い 人生100年幸福に生きる時代を創る」をミッションに掲げています。
健康寿命に重きを置き、介護が必要な状況にあっても、一人ひとりが自分らしく充実した人生を送れるように支えていくことを目指しています。この姿勢は、お客様はもちろん、ご家族や弊社の従業員も含め、すべての人が幸せに暮らせる社会をつくっていきたいという思いが込められています。

グループ内7社との連携は、介護現場にどう活かされていますか?

大和田 人材サービスを担うツクイスタッフ、福祉車両や福祉機器のリースを手がけるツクイキャピタル、IT事業を展開するDIGITAL LIFEなど、グループ各社の専門性を活かし、介護現場を多角的にサポートしています。

たとえば、ツクイスタッフが提供する動画研修は、多忙な現場でもスキマ時間に視聴できるため、各スタッフのスキルアップを後押ししてくれています。また、同じグループ内ということで、人材の採用や派遣の依頼を相談できる点も心強いです。

ツクイキャピタルが提供する福祉車両には高性能なドライブレコーダーが備わっており、たとえば、運転中にわき見運転が検知されるとアラートが発信されます。これにより施設内の上長がリアルタイムで状況を把握でき、事故の未然防止や抑止にもつながっています。

「美容」と「夢」で毎日を輝かせる

ツクイ・サンシャイン横浜戸塚の特色についてお聞かせください。

關谷 当施設の居室数は、全室個室で66室。各居室には、電動リクライニング式ベッドやエアコン、温水洗浄機能付きトイレをはじめ、洗面台やソファーセット、収納家具、カーテンや布団なども標準装備しています。この点は、お客様からも「洋服だけ持ってくればすぐに暮らせそうね」と、ご好評をいただいています。

大和田 内覧にお越しいただいた方からご評価いただくのが、フロア全体の開放感です。当施設は塀などで敷地を囲っておらず、施設内から外の景色まで見渡せる開けた造りになっています。近隣の方がふらっと立ち寄って声をかけてくださることもあるほどで、閉塞感のない親しみやすい雰囲気も当施設の魅力の一つです。

サービス面での特徴や強みは?

大和田 職種の垣根を超えた“チームケア”を大切にしています。たとえば、お客様の状態や目標に合わせた機能訓練を行う際には、機能訓練指導員が適切なメニューを選定し、看護スタッフがその内容がお客様の健康状態に適しているかを確認、それをケアマネジャーがケアプランに反映するなど、各職種が専門性を持ち寄り、支援の方向性をすり合わせています。

關谷 当施設は2~5階に居室があり、2・3階は要介護度の高い方、4・5階は要介護度の低い方と、フロアごとにゾーニングをしています。毎月、フロアごとに「フロア会議」を開き、お客様一人ひとりの課題をスタッフ間で共有する体制を整えています。
介護スタッフは、ケアプランをもとに日々の様子を観察し毎月のフロア会議で各専門職に報告、相談をする流れになっています。もちろん日々の相談や報告も記録システムによって共有され、その場でケア手順などを変更する場合もあります。

特に力を入れている取組みは何ですか?

大和田 高齢者の4人にひとりが認知症または予備軍といわれる時代、ご家族からは「施設に入ると症状が進むのでは」とご不安の声をいただくこともあります。だからこそ私たちは、ここをもう一つの“居場所”と感じていただけるような、安心できる環境づくりを大切にしています。その一環として、最近は二つのレクリエーションに力を入れています。

一つは、「遊音奏(ゆうおんそう)」。プロのミュージシャンによるピアノやサックス、バイオリンなどの生演奏を間近で体感しながら、カスタネットやマラカスなどの楽器を手に、一緒に演奏や合唱に参加していただく音楽プログラムです。懐かしの歌謡曲を中心に構成しており、初開催となった2025年6月には、「次回は『マツケンサンバ』を!」といったリクエストが寄せられるほどご好評をいただきました。今後は、お客様と一緒に音を合わせる発表会の実現を目指しています。

もう一つが、「美容×介護」の取組みです。当施設のお客様の8割が女性ということもあり、外見を整えることで心も晴れやかになるよう、季節ごとにファッションフェアや美顔パック体験、ネイルケア、足の専門家による訪問フットケアなど、さまざまな美容イベントを実施しています。「きれいになったわね!」「あなたも素敵よ」といった会話が自然に生まれることが、日々のモチベーションや生活の質の向上につながっていると感じています。

關谷 毎年お正月には施設前に椅子と車いすで並んで箱根駅伝の応援を行っており、お客様も大きな声を出して盛り上がっています。また、施設周辺が開けていて屋上からは富士山や江ノ島が一望できます。夏の夜にはお客様に浴衣を着ていただいて、各地の花火大会の鑑賞会やビアガーデン風の催しを行っており、皆さん、とても楽しみにしてくださっています。

ツクイ・サンシャインの各施設で取り組まれる『夢ケア』とは?

大和田 「想い出の場所に行きたい」「孫の結婚式に参加したい」など、諦めてかけていた夢の実現を支援する取組みが『夢ケア』です。

とはいえ、そうした夢の話がお客様の口から出てくることは多くありませんので、まずは、日々の小さな挑戦を積み重ねる「生活リハビリ」が大切だと思っています。たとえば、車いすで生活されている方が歩行器での移動に挑戦し、スタッフの見守りのもと、自力でトイレに行けるようになる――そうした成功経験が、ご本人にとっての自信につながります。

最近も、歩行器で歩き始めたお客様に対し、周囲から自然と拍手が起こる場面がありました。ご本人が少し照れたように笑っていた姿がとても印象的で、こうした瞬間こそ、『夢ケア』の出発点だと感じています。

小さな成功体験の積み重ねが自信となって、「孫の結婚式に出たい」「クルーズ旅行がしたい」といった大きな夢につながっていく。私たちはそう信じて、日々のケアに取組んでいます。

介護離職を未然に防ぐ、新しい介護手法

人材の定着に向けた取組みについて教えてください。

大和田 私自身、入社して23年になりますが、当社は部署間や施設間の横のつながりが強いと感じています。他の施設でユニークな取り組みがあれば、「その取組みおしえてほしい」と気軽に聞ける雰囲気があり、困ったときも一人で抱え込まずに済む。そうした風土が、長く働き続けられる理由の一つです。

人材確保が困難な状況の中、人材の定着は依然として大きな課題です。その改善に向けて、働きやすい環境づくりに取組んでいるところです。

人材定着の一環として導入しているのが、クラウド型の情報共有ツールです。施設長、主任、全スタッフ向けなど、階層ごとにスレッドが設けられ、施設内外での情報共有により連携がスムーズになりました。

關谷 私もこのツールを活用しています。昨年から新卒スタッフの育成リーダーを担当しており、新卒スタッフが日々の活動をSNSに投稿する取組みを始めたのですが、投稿の進め方やちょっとした悩みなども、チャット形式で気軽に共有・相談しています。新卒スタッフの不安や悩みに早く気づけるという点でも役立っていると感じます。

大和田 また、最近では「ノーリフティングケア」を導入しました。これは、お客様を持ち上げたり抱え上げたりせず、福祉用具を活用して、介助する側・される側の双方の負担を減らす新しい介護手法。介護人材の“職業病”とされる腰痛の予防策として注目されています。

当施設では3カ月ごとにスタッフアンケートを実施し、「業務が時間内に終わるか」「身体に負担はないか」といった点を確認していますが、そのなかで特に多かったのが、腰痛の悩みでした。そこでノーリフティングケアに着目し、移乗介助の負担を軽減する立位介助補助機器など、3種類の専用機器を導入しました。

「持ち上げない・抱え上げない」ケアを根づかせることは、お客様の安心だけでなく、スタッフの身体的負担を減らし、長く働ける職場づくりにもつながると考えています。

今後、介護業界もしくは地域の中で、どのような存在を目指しますか。

大和田 私たちはこれまでも、さまざまな現場の課題にその都度、正面から向き合いながら取組んできました。セオリーはありません。お客様のニーズは常に変化しており、その時々のお困りごとに寄り添い、課題をクリアしていくのが、私たちの果たすべき役割だと考えています。

不動産をリートが保有することについて期待する効果を教えてください

大和田 先日、施設内の修繕状況の調査にお越しになり、今後は修繕履歴をしっかりと管理して、計画的な修繕や更新に生かしていくとのことでした。今までそのような作業に手が回らずにいたため、大きな助けになりました。不動産の維持管理のことはお任せし、私たちは施設の運営に専念できるようになるのではないかと期待しています。

最後に、投資主の皆様へメッセージをお願いします。

大和田 この戸塚の地で15年、地域に根ざし、スタッフとともにつくり上げてきた施設です。これからも変わらず、お客様が笑顔で安心して過ごせる“居場所”であり続けられるよう、引き続きのご支援をお願いいたします。